今日は情報のR2第5問について解説します。
中小企業診断士であるあなたは、Web アプリケーションで利用するCookie とは何かについて顧客から質問を受けた。
この質問に答えるためのCookie に関する説明として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a Web ページなどに埋め込まれた小さな画像であり、利用者のアクセス動向などの情報を収集する仕組みである。
b いつ、どのWeb サイトを見たかといった履歴や、パスワードなどのログイン情報などを利用者のPC やスマートフォンで使うブラウザごとに保存する仕組みである。
c いつ、どのWeb サイトを見たかといった履歴や、パスワードなどのログイン情報などをサーバ側に保存する仕組みである。
d 個人を特定する情報がCookie に含まれなくても、使う側の企業が他の名簿データなどと組み合わせれば、個人を特定できる可能性がある。
〔解答群〕
ア aとb
イ aとc
ウ bとd
エ cとd
解説
Webアプリケーションで利用されるCookieに関する問題です。Cookieの基本的な機能や仕組みについて問われています。
それでは早速、各記述を見ていきましょう。
記述aは、Webビーコンに関する説明です。Webビーコンとは、Webページに埋め込まれた小さな画像のことで、WebサイトやHTMLメールを閲覧した際に、ユーザのアクセスデータを他のサーバに送信する仕組みを持っています。
よって、この記述は×です。
記述bの「Webサイトの閲覧履歴やログイン情報をブラウザに保存する仕組み」は、Cookieの機能です。ログイン情報をCookieとして保存しておけば、再訪問した際にCookieのデータをパソコンからWebサイトへ送信することが可能となり、自動ログインなどの機能を実現できるようになります。
よって、この記述は〇です。
記述cでは、「サーバー側に保存する仕組み」とありますが、Cookieではユーザー情報などはクライアント側に保存されます。
よって、この記述は×です。
記述dにあるように、Cookie情報だけでは個人を特定することは難しいですが、企業側が持つ名簿などの情報と組み合わせることで個人情報に該当する可能性はあります。
よって、この選択肢は〇です。
以上から、正解は記述bとdが含まれる選択肢ウとなります。