今日は情報のH30第17問について解説します。
A社は自社の業務システムを全面的に改訂しようとしている。候補に挙がっているいくつかのITベンダーの中からシステム開発先を決定したい。A社がITベンダーに出す文書に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア RFIとは、自社が利用可能な技術などをベンダーに伝え、システム開発を依頼する文書をいう。
イ RFIとは、システムが提供するサービスの品質保証やペナルティに関する契約内容を明らかにし、システム開発を依頼する文書をいう。
ウ RFPとは、システムの概要や主要な機能などに関する提案を依頼する文書をいう。
エ RFPとは、システムライフサイクル全体にわたる、システム開発および運用にかかるコスト見積もりを依頼する文書をいう。
解説
システム開発の構想フェーズに関する問題です。
それでは早速、各選択肢を見ていきましょう。
選択肢アのRFI(Request For Information)は「情報提供依頼書」とも言われ、システムを開発したい発注者が発注先候補のITベンダーに対して情報提供を依頼する文書です。発注企業側はITベンダーほど最新情報には詳しくありませんので、システム開発を依頼する前にまずはRFIを作成して最新の技術や導入事例などの情報提供を依頼します。
よって、この選択肢は×です。
選択肢イの「サービスの品質保証やペナルティに関する契約内容」をサービスの提供者と利用者の間で取り決めて明文化したものはSLA(Service Level Agreement)と呼ばれます。
よって、この選択肢は×です。
選択肢ウのRFP(Request For Proposal)は、システムの内容や予算などの「提案書」を依頼するために発注者側がITベンダーに対して提出する「提案依頼書」になります。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢エの「システム開発および運用にかかるコスト」はTCO(Total Cost of Ownership)と呼ばれます。
よって、この選択肢は×です。
以上から、正解は選択肢ウとなります。