今日は情報のH26第3問について解説します。
パーソナルコンピュータのOSには複数の利用者が使用することを考慮して、複数のユーザアカウントを作成可能なものがあり、ユーザごとに管理者が設定可能な管理項目が設けられている。
このような管理項目に関する記述として最も適切なものはどれか。
ア 主記憶装置上の利用可能な記憶領域の範囲をユーザごとに割り当て、使用できる記憶容量を制限することができる。
イ 特定の発信者からのみe-mailを受け取ることができるようユーザごとに設定できる。
ウ ネットワーク利用環境で使用する新規ユーザの登録には、ユーザ名、パスワード、利用対象とするコンピュータ名を設定する。
エ ファイルシステムに存在する各種ファイルの参照や実行、作成や削除の権限をユーザごとに設定できる。
解説
OSのユーザー管理機能に関する問題です。ユーザー管理機能とは、1台のPCを複数のユーザーで共有する際に、複数のユーザーアカウントを作成し、アカウントごとにユーザー名、パスワードを設定することでPC内の情報を管理するものです。
それでは早速、各選択肢を見ていきましょう。
選択肢アでは「主記憶装置上の利用可能な記憶領域の範囲をユーザごとに割り当て」とありますが、主記憶装置(メインメモリ)の領域をユーザーアカウントごとに設定することはできません。補助記憶装置(HDD)の場合は、ユーザーアカウントごとに利用可能な領域を制限したり、使用できる容量を設定したりすることが可能です。
よって、この選択肢は×です。
選択肢イの「特定の発信者からのみe-mailを受け取ることができるようユーザごとに設定」するのは、メールソフトの機能(設定)であり、OSのユーザー管理機能ではありません。
よって、この選択肢は×です。
選択肢ウにある「ユーザー名」「パスワード」は、ユーザーアカウントごとに設定できますが、「コンピュータ名」はアカウントごとには設定できません。コンピューター名は、ネットワーク上でPCを識別するために用いられますが、PCにひとつだけ設定することが可能です。
よって、この選択肢は×です。
選択肢エ:PC上の各種ファイルに対して、参照や実行、作成や削除の権限はユーザーアカウントごとに設定可能です。この機能を利用して、重要な書類は閲覧可能なユーザーを制限するなどしてマルチユーザー環境下でのセキュリティを高めます。
以上から、正解は選択肢エとなります。