今回は経営情報システムのH25年第18問について解説します。
H25 情報 第18問
多くの中小企業は今まで多様なシステム化を行ってきたが、そのために多くの課題が浮上してきている。例えば、システム投資が現行システムのメンテナンス中心となり、新たなシステム開発に必要となる業務分析のノウハウを失ったり、リレーショナルデータベースが複数構築されてその整理がなされなかったりすることがある。それらの課題への対処やシステム開発に関する記述として最も適切なものはどれか。
ア 現行のシステムがメインフレーム中心のシステムであるならば、クライアントサーバシステムに移行すれば、アプリケーションのメンテナンスは不要になる。
イ 多様に構築されたデータベースを有効に利用するには、すべてのデータベースを統合してデータウェアハウスを開発し、旧データベースを廃棄する必要がある。
ウ 複数のデータベースを一元化することで検索などが容易になり業務処理のスピード向上が期待できるが、それにはデータの重複が問題になる。
エ 要求定義とは、現在の業務の流れを抜本的に見直すことである。
解説
データベースに関する問題です。
それでは早速各選択肢を見ていきましょう。
選択肢アは、「クライアントサーバシステムに移行すれば、アプリケーションのメンテナンスは不要になる」とありますが、そんなことはなく、クライアントサーバシステムに移行しても、アプリケーションのメンテナンスは必要です。
よってこの選択肢は×です。
選択肢イは、多様に構築されたデータベースを統合する場合、トラブルが生じる可能性もあるため、旧データベースを破棄するとリカバリが行えなくなってしまう可能性もあります。よってこの選択肢は×と考えられます。
選択肢ウは、その通りで、複数のデータベースを一元化するとデータの重複による問題が生じる可能性があります。
選択肢エの要求定義とは、システムが満たすべき要件を定義することで、現在の業務の流れを分析しますが、それを抜本的に見直すということではありません。
よってこの選択肢は×です。
以上から正解は選択肢ウとなります。
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