今回は経営情報システムのH24年第20問の経営情報管理に関する問題について解説します。
H24 情報 第20問
IT の進展に伴い、それを有効に利用して競争優位を獲得しようとする試みは、もはや特別なことではない。その際に重要になることとして、適切なハードウェア、ソフトウェアの開発または選択は言うに及ばず、近年、それらを使いこなす
人々の能力の向上が叫ばれている。
これに関連する記述として最も適切なものはどれか。
ア eラーニングは、IT スキルの習得に用いられるばかりでなく、近年では経営理念の浸透や環境問題への意識向上などにも用いられている。
イ 現在、中学校に「情報」という科目が設けられ、必修となっている。従って、今後、新システムを導入しても、それを使いこなす新入社員の能力は問題ない。
ウ 構築したシステムの評価を、従業員が行うことを EUC と呼ぶ。
エ 情報リテラシーとは、コンピュータを利用した情報システムを使いこなす能力、つまりコンピュータリテラシーと同義である。
解説
それでは早速各選択肢を見ていきましょう。
選択肢アは、特に問題はなさそうです。実際に会社の研修でeラーニングによる研修を受けたという方も多いのではと思います。
これで正解を確定できましたが、念のため他の選択肢も見ていきましょう。
選択肢イは、「情報」を「英語」に置き換えて「現在、中学校に「英語」という科目が設けられ、必修となっている。従って、今後、社内公用語を英語にしても、それを使いこなす新入社員の能力は問題ない。」としたら「そんなはずあるか!」と突っ込みたくなるように、必修となったからと言って、それを使いこなせるかというと、本人次第な面があります。
選択肢ウのEUCはEnd User Conputing の略でエンドユーザーつまり従業員が主体的にコンピュータを使い、システムの構築や運用などに関わっていくことをいいます。必ずしも評価を行うわけではないので、この選択肢は×と判断できます。
選択肢エの「リテラシー」とは、使いこなす能力といった意味の言葉です。情報リテラシーであれば情報を集めたり処理したりする能力であり、コンピューターリテラシーであれば、コンピュータを使いこなす能力であり、同義ではありません。よってこの選択肢は×です。
以上から正解は選択肢アとなります。
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