【過去問解説(企業経営理論)】R5 第33問 コミュニケーション

今日は、企業経営理論 R5 第33問 について解説します。

 企業経営理論 R5 第33問

コミュニケーションに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 広告炎上問題や動画投稿サイト上の広告問題など、インターネットの普及に伴う広告倫理の問題が指摘されるなか、「インターネット広告倫理綱領」が制定されたことによって、倫理的に問題のあるインターネット広告は大幅に減少している。
イ 特定のブランドに興味をもつ消費者が集まるインターネット上のブランド・コミュニティはブランド・ページと呼ばれ、企業のサイト内にあるブランド・コミュニティと比べ、オープン・アクセスと閲覧者の幅広さという点は同じである
が、情報拡散という点で優れている。
ウ 日本においてインターネット広告費はプラス成長を続けており、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響下でも 2020 年のインターネット広告費は成長を維持した。
エ メディア・マルチタスキングのうち、テレビ、スマートフォン、タブレットなどの画面を複数使用することはマルチ・スクリーニングと呼ばれ、同時に複数のメディアに注意を向けることになるため、単一メディアに接するときよりも広告効果は低下する。

解説

コミュニケーションに関する問題です。
まとめシートでは、プロモーション戦略の中で、各メディアの特徴を以下の通り解説しています。

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:誤りです。インターネット広告倫理綱領及び掲載基準ガイドラインというものは確かに存在はしてるのですが、インターネット広告の数自体が急増していたり、取り締まりの難しさ等の兼ね合いから、倫理的に問題のあるインターネット広告はまだまだ多く、大幅に減少しているとは言い切れません。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:誤りです。特定のブランドに興味をもつ消費者が集まるインターネット上のブランド・コミュニティは「ファン・コミュニティ」と呼ばれます。また、企業のサイト内にあるブランド・コミュニティと比べ、ファン・コミュニティの方がオープン・アクセスと閲覧者の幅広ささが広いとされています。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:その通りです。 ㈱電通の調査では「2020年の世界的な新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)拡大の影響により、日本の総広告費は6兆1,594億円(前年比88.8%)となり、秋以降に回復の兆しが見られたものの前年を大きく下回る結果となりました。このような状況下で、「インターネット広告費」は新型コロナの影響を受けたものの成長を続け、「マスコミ四媒体広告費」に匹敵する2.2兆円規模、総広告費全体の36.2%の市場となりました。」としています。
細かい数字までは覚える必要は無いので、広告全体はコロナの影響を受けたものの、インターネット広告は成長を続けているというトレンドを押さえておくと良いでしょう。

よって、この選択肢は〇です。

選択肢エ:誤りです。少し悩ましいですが、同時に複数のメディアに注意を向けることが一概に、単一メディアに接するときよりも広告効果は低下するとは言い切れません。問題文の「最も適切なものはどれか」という指示に沿うと、明らかに正しいウを選ぶのが適当かと思います。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢ウとなります。

尚、本問はやや専門的な知識も必要ですので、初見で全ての選択肢の正誤を判断するのは難しいですが、このような過去問演習を通してある程度情報をしっておくという学習の進め方で良いかと思います。

 

 

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