【過去問解説(企業経営理論)】R5 第18問 パス・ゴール理論

今日は、企業経営理論 R5 第18問 について解説します。

 企業経営理論 R5 第18問

リーダーシップの条件適合理論の1つであるパス・ゴール理論に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 自分の行動とその結果を自分自身が統制していると考える部下は、リーダーから意思決定に関して相談されたり提案を求められたりすることに強い満足を得る傾向がある。
イ タスクの内容と達成方法を具体的に指示するリーダーシップは、部下のタスクが曖昧な場合よりも高度に構造化されている場合の方が、部下の満足度を高めやすい。
ウ タスクを遂行する自らの能力が高いと認識する部下ほど、タスクの内容や達成方法を具体的に指示するリーダーシップに対する満足度が高くなる。
エ 部下の感情面への配慮を示すリーダーシップは、タスクを遂行すること自体から得られる部下の満足度が低い場合よりも高い場合の方が、部下の満足度を高めやすい。
オ リーダーは、自らの性格的な特性に応じて、指示型、支援型、参加型、達成志向型のいずれかの行動スタイルをとることで部下の満足度を高められる。

解説

パス・ゴール理論に関する問題です。
まとめシートで以下の通り解説しています。

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:その通りです。選択肢のタイプは部下の能⼒や⾃⽴性が⾼い参加型の説明で、リーダーは決定を下す前に部下に意⾒を求め、部下の提案を活⽤することが有効とされています。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢イ:誤りです。タスクの内容と達成方法を具体的に指示するリーダーシップとは、指示型であり、タスクが曖昧で部下の経験が少ない状況下で有効とされています。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:誤りです。部下の能⼒や⾃⽴性が⾼い参加型の場合には、リーダーは決定を下す前に部下に意⾒を求め、部下の提案を活⽤することが有効とされています。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:誤りです。部下の感情面への配慮を示すリーダーシップは支援型で、タスクを遂行すること自体から得られる部下の満足度が低い場合、つまり部下のモチベーションが上がりにくい場合により有効になるといえます。
よって、この選択肢は×です。

選択肢オ:誤りです。パス・ゴール理論においては、リーダーは自らの性格的な特性ではなく、集団の環境的条件や部下の要因によって適切なパス(必要な道)を⽰し、ゴール(業務⽬標)の達成を助けるべきという考え⽅です。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢アとなります。

 

 

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