今日は、企業経営理論 R5 第15問について解説します。
T. バーンズと G. M. ストーカーは、外部環境の安定性の程度と組織内部の管理システムの関係性を検討し、「機械的管理システム」と「有機的管理システム」という 2つの管理システムのモデルを提唱した。
これらのモデルの対比に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 機械的管理システムでは、有機的管理システムよりも上司への服従が強調される。
イ 機械的管理システムでは、有機的管理システムよりも水平的なコミュニケーションによる助言や相談がよくなされる。
ウ 有機的管理システムでは、機械的管理システムよりも個々のタスクは抽象的な性質を帯びている。
エ 有機的管理システムでは、機械的管理システムよりもその組織に特有な知識やスキルが重要視される。
オ 有機的管理システムでは、機械的管理システムよりも役割に関する責任が詳細に定められる。
解説
管理システムに関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。
バーンズ&ストーカーの理論では、安定的な環境では機械的システムが、不安定な環境では有機的システムが有効だと提唱しています
それでは選択肢をみていきましょう。
選択肢ア:その通りです。機械的システムとはピラミッド型組織のようなシステムで、組織や上司の指⽰に従う傾向が強いという特徴を持ちます。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢イ:誤りです。水平的なコミュニケーションによる助言や相談がよくなされるのは、有機的管理システムの特徴です。有機的システムは、特定の形を持たないネットワーク型組織のようなシステムで、タスクや仕事そのものへのコミットメントが強く、個別⽣産や全⼯程が⾃動化されたプラントなどの装置⽣産向きで、プロセス型アプローチが有効に機能するシステムです。
よって、この選択肢は×です。
選択肢ウ:誤りです。個々のタスクが抽象的な性質を帯びているのは、機械的システムの特徴です。機械的システムは⼤量⽣産向きで分析型アプローチが有効に機能するシステムです。
よって、この選択肢は×です。
選択肢エ:誤りです。組織に特有な知識やスキルが重要視されるのは、安定的な環境で有効とされる機械的システムの特徴です。
よって、この選択肢は×です。
選択肢オ:誤りです。役割に関する責任が詳細に定められるのは、ピラミッド型組織のようなシステムで、組織や上司の指⽰に従う傾向が強い機械的システムの特徴です。
よって、この選択肢は×です。
以上から、正解は選択肢アとなります。
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