【過去問解説(企業経営理論)】R4 第19問 組織のコンティンジェンシー理論

今日は、企業経営理論のR4 第19問について解説します。

 企業経営理論 R4 第19問

組織均衡を維持するのに必要な資源と、実際にその組織が保有している資源の差を組織スラック(organizational slack)という。組織スラックに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 好況時には、組織スラックを増やすことを通じて、組織参加者の満足水準が上昇することを抑制できる。
イ 組織スラックが存在しない場合、革新案を探索する際にリスク志向的になる。
ウ 組織スラックが存在すると、部門間のコンフリクトが激化する。
エ 組織スラックは、組織革新を遂行するための資源とはならないが、環境変化の影響を吸収するバッファーとしての役割を持つ。
オ 不況期には、組織スラックを組織参加者に放出することによって、短期的に参加者の満足水準を低下させることができる。

解説

組織スラックに関する問題です。

組織スラックの特徴については、まとめシートで以下の通り解説しています。

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:その通りです。組織スラックは、利害関係者の利害を調整し組織均衡を保つ役割があります。
好況時には組織スラックを増やすことで参加者の満足水準が上がりすぎるのを防ぎ、不況期には組織スラックを組織参加者に放出することで満足水準を向上させます。
よって、この選択肢は〇です。

選択肢イ:誤りです。組織スラックが無いということは失敗時にリカバリーするための余力が無い状態であり、挑戦を避ける傾向が強くなりリスク回避的になります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:誤りです。組織スラックが多く存在するとコンフリクトは発生しにくくなります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:誤りです。後半部分の「環境変化の影響を吸収するバッファーとしての役割を持つ」は正しいですが、前半部分の「組織革新を遂行するための資源とはならない」が誤りです。
組織スラックは「組織革新を遂行するための資源」にもなります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢オ:誤りです。組織スラックは、利害関係者の利害を調整し組織均衡を保つ役割があります。
好況時には組織スラックを増やすことで参加者の満足水準が上がりすぎるのを防ぎ、不況期には組織スラックを組織参加者に放出することで満足水準を向上させます。
後半部分の「満足水準を低下させる」という点が誤りです。
よって、この選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢アとなります。

 

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