【過去問解説(企業経営理論)】H28 第7問 競争戦略(コトラー)

今日は企業経営理論H28第7問について解説します。

 

H28 企業経営理論 第7問
業界での競争地位によって、企業はリーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャーに分類できる。そのなかで、チャレンジャーとニッチャーに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア チャレンジャーは、業界で生き残ることを目標に、購買の動機として価格を重視するセグメントをターゲットにし、徹底的なコストダウンを行い、代替品を低価格で提供していく戦略を採る。
イ チャレンジャーは、市場全体をターゲットとするフル・カバレッジにより、リーダーの製品を模倣していく戦略を採る。
ウ チャレンジャーは、リーダーに対する価格・製品・プレイス・プロモーションという4P の差別化よりも、ドメインの差別化を行う。
エ ニッチャーは、狭いターゲットに対して、業界の価格競争には巻き込まれないように閉鎖型の販売チャネルを採用して、媒体を絞り込んだプロモーションを展開する。
オ ニッチャーは、自社が属する業界のライフサイクルの導入期に活動が活発になり、他社の行動を追随する同質化を推進し、市場全体の規模を広げる役割を担っている。

解説

コトラーの競争地位別戦略に関する問題です。
それでは早速各選択肢を見ていきましょう。

選択肢アの説明はチャレンジャーではなくフォロワーについての説明です。よって、この選択肢は×です。

選択肢イのフル・カバレッジ戦略は、チャレンジャーではなく、リーダーが取る戦略です。よって、この選択肢は×です。

選択肢ウの、チャレンジャーは、ドメインというよりは、価格・製品・プレイス・プロモーションという4Pで差別化を行います。

よって、この選択肢は×です。

選択肢エはその通りで○です。ニッチャーは、絞られた特定の市場において利潤、名声、イメージを高めることを目標としています。

選択肢オの説明は、ニッチャーではなくリーダー企業の説明です。リーダー企業は、豊富な経営資源を活かし、ライバル企業が発売した製品と同様の製品を販売する同質化政策を行います。ちなみに、まとめシートも発売の翌年にリーダー企業T社から同質化戦略を取られ、T社がなぜか7科目を2冊に分けた、図解多めの本を出版していました。

以上から正解は選択肢エとなります。

 

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