今日は、企業経営理論のH24 第33問(2)について解説します。
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
2000 年代に入ったころから、インターネットにおいて、ブログをはじめとする[A]が消費者の間で爆発的に普及した。[A]は消費者間での情報のやり取りを促進し、CtoCコミュニケーションを強力なクチコミの場へと成長させた。
その後、2000 年代後半になると、SNS や動画共有サービスなど、新たなツールが目覚ましく発達し、[A]はソーシャル・メディアと呼ばれることが多くなった。
現在では、ソーシャル・メディアは「信頼や評判を稼ぐメディア」(Earned Media)の主要な一部として、広告やスポンサーシップのような [B]、自社サイトや販売員のような[C]と並ぶ、重要なマーケティング・コミュニケーション・ツールと考えられるようになっている。
(設問 2)
文中の下線部の「クチコミ」に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア インターネット上のクチコミは対面でのクチコミよりも、広く速く情報が伝播する。
イ クチコミをマーケティング・コミュニケーションのツールとして利用する場合、倫理ガイドラインを整備・遵守する必要がある。
ウ 購買意思決定においてクチコミが重視される原因のひとつに、消費者の情報過負荷がある。
エ コメント書き込みやトラックバックといった強力なリンク機能によってブログは情報伝播を促進した。
オ 消費者の購買意思決定段階の後半になるほどクチコミの影響は小さくなる。
解説
クチコミに関する問題です。
消費者購買行動におけるクチコミついて、まとめシートでは以下の通りまとめています。
それでは選択肢をみていきましょう。
今回は不適切なものを選ぶ問題です。
選択肢ア:その通りです。インターネット上の口コミは一斉に多数の人に発信されるため、対面の口コミより広く速く伝わる傾向があり
ます。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢イ:その通りです。誹謗中傷や情報流出にもつながりかねないため、マーケティング手法として活用する場合は倫理ガイドラインを整備・遵守し問題を防ぐことが重要になります。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢ウ:その通りです。情報の過負荷とは、自ら探し情報を入手することが負担になっている状態のことを指します。口コミを活用すれば、そのような負担を軽減しながら購買の意思決定を行うことが出来ます。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢エ:その通りです。選択肢アの説明とも関連しますが、ブログ上で書き込みを残すことなどにより、口コミを誰でもいつでも見ることができるようになった結果、ブログの情報伝達機能が促進されています。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢オ:誤りです。口コミの影響は消費者の購買決定段階の後半になるほど「大きく」なります。テクニック的な話になりますが、このように「大きい」「小さい」など対になる言葉はひっかけの選択肢としてよく登場するので、注意深く選択肢を確認するようにしましょう。
以上から、不適切なものを選びますので、正解は選択肢オとなります。
設問1の解説はこちら
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