【過去問解説(企業経営理論)】H24 第8問 研究開発のマネジメント

今日は企業経営理論H24第8問から研究開発のマネジメントに関する問題について解説します。

 

H24 第8問

社内ベンチャーは、新事業の創造のために組織化されてきた。社内ベンチャーに関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア 社内ベンチャーは、社内に独立性の高い集団を設けて小さな独立した企業のように運営させるが、新しい事業領域での学習のための装置としても適切な組織である。
イ 社内ベンチャーは、新事業の運営について自律感を高め、新事業の推進に必要な心理的エネルギーを生み出す組織としての役割を果たすことができる。
ウ 社内ベンチャーは、新事業の運営について、本業や既存事業からの過剰な介入や悪影響を排し、トップダウン型の思考様式から乖離した発想を生み出すことができる。
エ 社内ベンチャーは、ハンズオン型のベンチャーキャピタルに比べ、新事業に対して親企業の関与する程度は低くなる。
オ 社内ベンチャーは、本業や既存事業とは異なった事業分野への進出や根本的に異質な製品開発を目的として設置されることが多い。

解説

今回は最も不適切なものを当てる問題です。

最も適切なものを当てる問題の場合、間違いの部分を3つもしくは4つ探す必要がありますが、最も不適切なものを当てる問題の場合、間違いの部分を1つ見つければOKなため、最も適切なものを選ぶ問題より解答に時間を必要としない場合が多いです。

それでは早速各選択肢を見ていきましょう。

選択肢ア、イ、ウ、オは明確な間違いを見つけることはできません。

しかし、選択肢エは、社内ベンチャーとベンチャーキャピタルの比較で、「親会社の関与は低くなる」としています。
しかし、社内ベンチャーの方が、親会社から資本等の経営資源を出してもらっているため、関与は高くなりがちです。
よってこの選択肢は×です。

以上から、正解は選択肢エとなります。

 

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