今日は、運営管理 R5 第19問 について解説します。
TPM の自主保全に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a 点検を除いた、清掃、給油、増し締めの 3 項目は、自主保全で設備劣化を防ぐための基本条件と呼ばれる。
b 自主保全は、設備を使用するオペレーター自身が保全活動を行って、設備の自然劣化を抑制する活動である。
c 「自主保全の 7 ステップ」の中の最初のステップは、自主保全の仮基準を作成することである。
d 自主保全活動の中には、清掃や検査等の保全が困難な箇所を特定し、これらを効率化する活動が含まれる。
e 自主保全では、改良保全の考え方を積極的に取り入れて、設備故障を抑制する。
〔解答群〕
ア a:正 b:正 c:正 d:誤 e:誤
イ a:正 b:正 c:誤 d:正 e:正
ウ a:正 b:誤 c:誤 d:正 e:誤
エ a:誤 b:正 c:正 d:誤 e:正
オ a:誤 b:誤 c:誤 d:正 e:誤
解説
TPM の自主保全 に関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。
TPM(Total Productive Maintenance) TPM とは、Total Productive Maintenance の頭⽂字を取ったもので、『⽣産システム効率化の極限追求(総合的効率化)をする企業体質づくりを⽬標にして、⽣産システムのライフサイクル全体を対象とした「災害ゼロ、不良ゼロ、故障ゼロ」など、あらゆるロスを未然防⽌する仕組みを現場・現物で構築し、⽣産部⾨をはじめ、開発・営業・管理などのあらゆる部⾨にわたって、トップから第⼀線の作業員に⾄るまで全員が参加し、重複⼩集団活動により、ロス・ゼロを達成すること』と定義されています。なお、重複⼩集団活動とは、職制主導型の⼩集団活動で、⾃主的な参加であるQC サークルと異なり、階層ごとに作られた⼩集団に全社員が参加します。
また、今回登場する自主保全の7ステップは以下の通りですが、少し細かいので全て覚える必要は無く一旦目を通す程度でOKです。
引用元:https://www.jmac.co.jp/glossary/sa/tpm_7steps.html
それでは選択肢をみていきましょう。
a:点検を除いた、清掃、給油、増し締めの3項目は、自主保全で設備劣化を防ぐための基本条件と呼ばれる。
→ 正
自主保全の基本は「日常点検」であり、特に「清掃」「給油」「増し締め」は“基本3要素”や“基本条件”と呼ばれます。これに点検や異常の早期発見を加えてステップアップしていくイメージです。
b:自主保全は、設備を使用するオペレーター自身が保全活動を行って、設備の自然劣化を抑制する活動である。
→誤
自主保全の目的は「初期劣化の防止と劣化の早期発見」であり、主に偶発的な劣化や使用者起因の劣化(いわゆる“人為的劣化”)を防ぐことに重点があります。
自然劣化(時間経過による部品寿命など)は通常、専門保全(計画保全など)が対応すべき範囲であり、オペレーターの自主保全だけで完全に防げるものではありません。
c:「自主保全の7ステップ」の中の最初のステップは、自主保全の仮基準を作成することである。
→誤
自主保全の最初のステップは「初期清掃」です。これは、オペレーターが設備の異常を発見しやすくするために、設備を徹底的に清掃する活動です。仮基準の作成はステップ2以降に出てきます。
d:「自主保全活動の中には、清掃や検査等の保全が困難な箇所を特定し、これらを効率化する活動が含まれる。」
→正
TPMでは、自主保全ステップ4(総点検)およびステップ5(点検の基準化)の中で、清掃・検査が困難な箇所(保全困難箇所)を特定し、改善・標準化して誰でもできるようにすることが求められます。
e:自主保全では、改良保全の考え方を積極的に取り入れて、設備故障を抑制する。
→誤
「改良保全(改善保全)」は、主に専門保全の範囲であり、設備の設計変更や構造変更などを伴う活動です。
自主保全においても改善提案はありますが、改良保全そのものを実施する主体はオペレーターではなく保全専門部門です。
まとめ
a:正 ✔(自主保全の基本条件)
b:誤 ✖(自然劣化の抑制は主な目的ではない)
c:誤 ✖(最初のステップは初期清掃)
d:正 ✔(保全困難箇所の効率化も範囲内)
e:誤 ✖(改良保全は保全部門の領域)
以上から、正解は選択肢ウとなります。
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