今回の過去問解説はH26年第35問の物流の問題です。
H26 運営管理 第35問
ある企業が物流センターのコストを削減するために、出荷作業について ABC分析を実施した。このときに作成した下表に基づき、下記の設問に答えよ。
(設問1)
物流コストを削減する効果が最も大きいものはどれか。
ア 「行き先別仕分け」にかかる作業時間を短縮して人件費を 10%削減する。
イ 「ケースピッキング」にかかる作業時間を短縮して人件費を8%削減する。
ウ 「段ボール箱梱包」の資材消耗品の調達価格を下げて資材消耗品費を20%削減する。
エ 「荷札貼付」にかかる人件費を10%削減するとともに、資材消耗品費を50%削減する。(設問2)
アクティビティ単価として最も適切なものの組み合わせを、下記の解答群から選べ。
a ケースピッキング 200円/ケース
b ピースピッキング 25円/ピース
c 段ボール箱梱包 100円/箱
d 行き先別仕分け 100円/ケース
e 荷札貼付 25円/枚
[解答群]
ア aとb
イ aとd
ウ bとc
エ cとe
オ dとe
解説
それでは早速設問1について考えていきましょう。
設問1はそれぞれの選択肢のコスト削減効果を計算して比較する必要があります。
書かれている通りに計算すればいいので、それほど難しい問題ではありませんが、計算に時間を要するため、実際の試験の際は持ち時間によっては後回しにするなどの対応を検討しても良いでしょう。
では、各選択肢のコスト削減効果を計算してみましょう。
選択肢アについて、「行先別仕分け」の人件費は60,000円となっていますので、その10%だと6,000円となります。
選択肢イについて、「ケースピッキング」の人件費は100,000円となっていますので、その8%だと8,000円となります。
選択肢ウについて、「段ボール箱梱包」の資材消耗品費は10,000円となっていますので、その20%だと2,000円となります。
選択肢エについて、「荷札貼付」の人件費は12,000円となっていますので、その10%だと1,000円となります。
以上からコスト削減効果が最も大きいのは選択肢イなので、正解は選択肢イとなります。
次に設問2を見てみましょう。
アクティビティ単価はアクティビティ原価を月間処理量で割ると求められます。
それでは、a~eについて、それぞれアクティビティ単価を求めてみましょう。
a ケースピッキング:120,000÷500=240 ×
b ピースピッキング:150,000÷5,000=30 ×
c 段ボール箱梱包:16,000÷100=160 ×
d 行き先別仕分け:60,000÷600=100 〇
e 荷札貼付:15,000÷600=25 〇
以上から適切なものはdとeで、正解は選択肢オとなります。
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