今日は財務・会計のH30第6問について解説します。
ファイナンス・リース取引の借手側の会計処理および開示に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 所有権移転ファイナンス・リース取引にかかるリース資産の減価償却費は、リース期間を耐用年数とし、残存価額をゼロとして算定する。
イ リース債務は、貸借対照表日後1年以内に支払の期限が到来するものは流動負債に属するものとし、貸借対照表日後1年を超えて支払の期限が到来するものは固定負債に属するものとする。
ウ リース資産およびリース債務の計上額は、リース契約締結時に合意されたリース料総額とする。
エ リース資産は、貸借対照表日後1年以内にリース期間が満了するものは流動資産に、貸借対照表日後1年を超えてリース期間が満了するものは有形固定資産または無形固定資産に含めて表示する。
解説
今回はファイナンス・リース取引に関する問題です。
若干マニアックな問題ですのでもし解けなかったとしてもそれほど気にする必要はありません。
それでは早速各選択肢を見ていきましょう。
選択肢アの所有権移転ファイナンス・リース取引は、固定資産の取得と同様の方法で減価償却費を計算するので、耐用年数が必ずしもリース期間と同じというわけではありませんし、残存価格もゼロではない場合があります。
よってこの選択肢は×です。
選択肢イはその通りで、支払いの期限が1年以内であれば流動負債、1年を超えれば固定負債に分類されます。
選択肢ウは、ちょっと細かい点なので知らなくても仕方がない面がありますが、原則としてリース資産の取得原価はリース料の総額から利息相当分を差し引いたものとなります。よってこの選択肢は×です。
選択肢エのリース資産に関しては、負債と違って、原則として有形固定資産として表示します。よってこの選択肢は×です。
以上から正解は選択肢イとなります。
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