今日は、財務・会計のH25 第15問 について解説します。
以下の文章の空欄A、Bに入る最も適切な語句の組み合わせを、下記の解答群から選べ。
完全市場を前提とした MM 理論では資本構成と企業価値は独立であり、最適な資本構成は存在しないとされる。しかし現実には市場は不完全であり、MM理論は現実の企業の資本調達行動をうまく説明できていない。こうした中で現実の企業の資本調達行動を説明するための様々な仮説が提示されており、それらのひとつにペッキングオーダー仮説がある。この仮説によれば、経営者は資本調達において、まず[A]などの内部資金を優先し、ついで外部資金のうちでも社債発行などの[B]を優先するとされている。
[解答群]
ア A:企業間信用 B:エクイティ・ファイナンス
イ A:企業間信用 B:デット・ファイナンス
ウ A:内部留保 B:エクイティ・ファイナンス
エ A:内部留保 B:デット・ファイナンス
解説
資金調達に関する問題です。
資金の調達方法と分類について、まとめシートでは以下の通りまとめています。
また、今回「ペッキングオーダー仮説」という単語が登場していますが、文章をよく読むとこの仮説に関する知識がなくても解ける問題となっています。
それでは選択肢をみていきましょう。
A:内部資金にあたるのは「内部留保」です。企業間信用は「外部金融」にあたります。
B:デット・ファイナンスとは、「Debt=負債、借金」のことで、他人資本による調達を指します。エクイティ・ファイナンスとは「Equity=株式資本、自己資本」のことで、自己資本による調達を指します。
社債発行は他人資本による調達ですので「デット・ファイナンス」が入ります。
以上から、A:内部留保 B:デット・ファイナンス が入りますので
正解は選択肢エとなります。
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