【過去問解説(財務・会計)】H25 第10問 利益差異分析

今日は財務・会計のH25第10問について解説します。

H25 財務・会計 第10問

標準原価計算を実施しているA社の当月に関する以下のデータに基づき、材料数量差異として最も適切なものを、下記の解答群から選べ。なお、材料は工程の始点で投入される。

直接材料費の原価標準データ

300 円/kg × 3 kg = 900 円

当月の生産関連データ

当月材料消費量 3,100 kg 材料消費価格 310 円/kg
月初仕掛品  200 単位
当月完成品  900 単位
月末仕掛品  300 単位

〔解答群〕
ア 不利差異   30,000 円
イ 不利差異   31,000 円
ウ 不利差異   61,000 円
エ 不利差異 120,000 円

解説

標準原価計算における数量差異の算出に関する問題です。

利益差異分析の際は、T字のボックス図を描き(縦軸を価格、横軸を数量とする)、内側に計画・外側に実際と書いて、ボックスの⾯積を求めることで、価格差異・数量差異を求めます。今回は標準原価計算に関する問題ですが、計算手順は売上高差異や費用差異と同じです。

まず、当月の材料投入は、(当月完成品 + 月末仕掛品)-(月初仕掛品)で求めることができますので、(900単位+300単位)- 200単位 = 1,000単位となります。

よって、直接材料費の原価標準データより、材料の標準消費量は1,000単位 × 3kg = 3,000kgであり、材料の実際消費量は3,100kgであることから、材料数量差異は以下の通りとなります。

材料数量差異=標準価格 ×(標準消費量 - 実際消費量)
= 300円/kg ×(3,000kg-3,100kg)
= -30,000円 ※マイナスとなるので不利差異

以上から正解は選択肢アとなります。

 

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