今回は、財務・会計から、平成25年の第20問の株価の指標の問題について解説します。
今回の問題はまとめシートでも解説している問題ですが、このブログでも改めて解説したいと思います。
H25 財務・会計 第20問
次のデータに基づき、以下の設問に答えよ。
(設問1)
自己資本配当率(DOE)として、最も適切なものはどれか。
ア 3.6 %
イ 7.2 %
ウ 21.6 %
エ 43.2 %
(設問 2)
PERとして、最も適切なものはどれか。
ア 2 倍
イ 3.3 倍
ウ 12 倍
エ 40 倍
それでは早速問題を解いていきましょう。
このような問題の場合、まずは与えられたデータを全て以下の記号を使った式で表します。
P:時価総額
B:純資産
E:当期純利益
D:配当総額
この場合、各指標は以下のように表せます。
P/B=1.2 E/B=0.1 B/総資産=0.6 D/E=0.36 D/P=0.03
設問1ではDOEが問われていますので、DOEを式で表すとD/Bとなります。最初に書いた式を見るとD/PとP/BもしくはD/EとE/Bの値を掛け合わせるとPまたはEが消えるので、
D/P×P/B=0.03×1.2=0.036
または D/E×E/B=0.36×0.1=0.036
とすることができ、答えは3.6%でアとなります。
設問2も同様です。PERを式で表すとP/Eとなります。最初に書いた式でPとEがあるのは、P/BとE/BもしくはD/PとD/Eとなります。ということは、E/BもしくはD/Pの分子と分母をひっくり返す、つまり、E/BもしくはD/Pで割れば、BもしくはEを消せます。つまり、
P/B÷E/B=P/B×B/E=1.2×1/0.1=12
またはP/D÷E/D=P/D×D/E=1/0.03×0.36=12
とすることができ、答えは12倍でウとなります。
このように、一度全ての項目を文字式に直して見比べると試行錯誤せずスムーズに解くことができます。
以上から設問1の正解は選択肢ア、設問2の正解は選択肢ウとなります。
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