【過去問解説(経済学)】R6 第4問 GDP

今日は、経済学R6 第4問について解説します。

 経済学 R6 第4問

国民経済計算の考え方に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア GDPは、中間生産物の生産額の合計である。

イ GDPは、分配面から、要素所得、移転支払による所得、キャピタルゲインに区分される。

ウ 高等学校の授業料を無償化すると、無償化された授業料の分だけGDPが減少する。

エ 子どもが家庭内で家事を担ったとしても、GDPには計上されない。

解説

GDPに関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。

Screenshot

GDPは⼀定期間(通常1年間)に国内で⽣産された付加価値の合計を表します。
GDP=付加価値の合計=最終消費の合計

GDPには付加価値の⾦額換算が可能なものが含まれますが、付加価値の⾦額換算ができないものはGDPに含まれません。
ただし、消防、警察、教育などの政府の公共サービス、持ち家の帰属家賃、農家の⾃家消費などは例外的にGDPに含まれるものとして扱われます。
また、付加価値の⾦額換算ができないものはGDPに含まれないため、家事労働、農家ではない⼈の⾃給⾃⾜の⾷料、中古品の売買、株価の上昇などはGDPに含まれません。
さらに、補助⾦や⽣活保護費などの政府の移転⽀出は、お⾦を⽀給しただけで付加価値に⾦額として換算できないため、GDPには含まれません。

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:誤りです。GDPは付加価値の合計であり、中間生産物(最終生産物を生産するための原材料や燃料などのこと)の生産額の合計ではありません。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:誤りです。分配⾯のGDPについて別の⾒⽅をすると、GDPの⼀部を租税Tとして納税し、残りを消費Cまたは貯蓄Sに回すと考えることもできるため、「GDP=消費C+貯蓄S+租税T」と表すこともできます。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:誤りです。高校の授業料無償化は付加価値に⾦額として換算できないため、GDPは変化しません。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:その通りです。子供の家庭内での家事はGDPに算入されません。
よって、この選択肢は〇です。

以上から、正解は選択肢エとなります。

 

 

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