【過去問解説(情報)】H27 第19問 ソフトウェアテスト

今日は情報のH27第19問について解説します。

H27 情報 第19問

多様な情報システムを開発して新規に導入したり、以前からあった情報システムを変更して利用したりすることが頻繁に行われ、情報システムの複雑性が増している。情報システムが複雑になればなるほど、ソフトウェアテストの重要性が高まる。
これに関する記述として最も適切なものはどれか。

ア V字モデルにおけるテストとは、システム開発の過程をさかのぼるようにして、総合テスト、受入テスト、単体テストを逐次に実施する方法である。
イ 回帰テストとは、保守によってシステムに変更が加えられたならば、変更した部分だけのテストを行う方法である。
ウ デシジョンテーブルテストとは、ソフトウェアの利用に際してユーザが行う意思決定の内容を、デシジョンテーブルに整理してテストを行う方法である。
エ ブラックボックステストとは、プログラムの内部構造は考慮せず、機能やインタフェースだけに着目してテストデータを作成し、テストを行う方法である。

解説

システムのソフトウェアテストに関する問題です。
それでは早速、各選択肢を見ていきましょう。

選択肢ア:V字モデルとは、左半分にソフトウェアの開発工程を左上から右下に、右半分にテスト工程を左下から右上に描いたものです。V字モデルのテスト工程は、細かいモジュールレベルから順に「単体テスト」→「結合テスト」→「総合テスト」→「受入テスト」→「運用テスト」の順で進められます。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:回帰テストは、「レグレッションテスト」「退行テスト」とも呼ばれ、プログラムを修正した時に、その修正内容がこれまで正常に動作していた範囲に悪影響を与えていないか(新たにバグを誘発していないか)を検証するテストです。したがって、変更した部分だけでなく、それ以外の部分についても広くテストを行います。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:デシジョンテーブルテストは、テスト対象となるシステムの仕様をデシジョンテーブルで整理し、作成された入出力の組み合わせパターンをテストケースとして考えるテスト手法です。デシジョンテーブルに整理するのはユーザーが行う意思決定の内容ではありません。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:ブラックボックステストでは、プログラムの内部構造は意識せず、入力に対して適切な出力が仕様通りに得られるかを検証します。網羅性は低くなりますが、テスト実施の負荷が低いというメリットがあります。
よって、この選択肢は〇です。

以上から、正解は選択肢エとなります。

 

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