今日は、企業経営理論 R5(再試)第15問について解説します。
集団のリーダーには、集団の目標を達成するためにメンバーを従わせるパワーが求められる。パワーの源泉に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
ア リーダーが専門的な技術や知識を有する場合、メンバーが目標達成のためにその 専 門 性 に 依 存 す る な ら ば、 リーダーは メ ン バーに 対 し て 専 門 力(expert power)を持つ。
イ リーダーが組織階層上の公式の地位に就く場合、リーダーの職位権限がメンバーか ら 受 け 入 れ ら れ る な ら ば、 リーダーは メ ン バーに 対 し て 正 当 権 力(legitimate power)を持つ。
ウ リーダーがメンバーに解雇、停職、あるいは降格などの懲罰を与えられる場合、メンバーがそれらの懲罰を望まないならば、リーダーはメンバーに対して強制力(coercive power)を持つ。
エ リーダーがメンバーに昇給、昇進を与えたり、魅力的な仕事を割り当てられる場合、リーダーがそれらの報酬に価値を見出すならば、リーダーはメンバーに対して報酬力(reward power)を持つ。
オ リーダーがメンバーにとって好ましい資質や個性を備えている場合、メンバーがそれらを称賛しリーダーのようになりたいという欲求を持つならば、リーダーはメンバーに対して同一化による力(referent power)を持つ。
解説
パワー(リーダーシップ)の源泉に関する問題です。
まとめシートでは、以下の通り解説しています。
リーダーシップとは⽬標達成のために⼈々に影響を与える⼒のことをいいます。リーダーシップの源泉としては組織に起因するものと個人に起因するものがあります。
それでは選択肢をみていきましょう。
今回は、不適切な選択肢を選ぶ問題です。
選択肢ア:その通りです。リーダーシップの源泉の1つとして、個⼈に起因するもので、その⼈なら⾼い専⾨性を持っているというような「専⾨(エキスパート)勢⼒」があります。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢イ:その通りです。リーダーシップの源泉の1つとして、組織に起因するもので、社内において認められている地位にともなうような「正当(合法)勢⼒」があります。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢ウ:その通りです。リーダーシップの源泉の1つとして、組織に起因するもので、業務命令に従わない場合に罰を与えられるといったような「強制勢⼒」があります。
よって、この選択肢は〇です。
選択肢エ:誤りです。リーダーシップの源泉の1つとして、組織に起因するもので、給料の査定ができるといったような「報酬勢⼒」がありますが、報酬に価値を見出すのはリーダーではなくメンバーです。つまり後半部分が誤りです。
よって、この選択肢は×です。
選択肢オ:その通りです。リーダーシップの源泉の1つとして、個⼈に起因するもので、その⼈のようになりたいというような「同⼀(準拠)勢⼒」があります。
よって、この選択肢は〇です。
以上から、不適切な選択肢を選ぶ問題ですので、正解は選択肢エとなります。
ちなみに、リーダーシップについては、それぞれの頭⽂字を取って「豊胸先⽣同じ⼈!?(報酬、強制、専⾨、正当、同⼀)」と覚えると覚えやすいでしょう。
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