【過去問解説(企業経営理論)】R4 第13問 組織構造の形態

今日は、企業経営理論のR4 第13問について解説します。

 企業経営理論 R4 第13問

経営組織の形態と構造に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 事業部制組織では事業部ごとに製品-市場分野が異なるので、事業部を共通の基準で評価することが困難なため、トップマネジメントの調整負担が職能部門別組織に比べて大きくなる。
イ 職能部門別組織は、範囲の経済の追求に適している。
ウ トップマネジメント層の下に、生産、販売などの部門を配置する組織形態が職能部門別組織であり、各職能部門はプロフィットセンターとして管理される必要がある。
エ マトリックス組織では、部下が複数の上司の指示を仰ぐため、機能マネジャーと事業マネジャーの権限は重複させておかなければならない。
オ 命令の一元化の原則を貫徹する組織形態がライン組織であり、責任と権限が包括的に行使される。

解説

組織構造の形態に関する問題です。

組織構造ごとの特徴については、まとめシートで以下の通り解説しています。

それでは選択肢をみていきましょう。

選択肢ア:誤りです。前半部分の「事業部制組織では事業部ごとに製品-市場分野が異なるので、事業部を共通の基準で評価することが困難」については正しいですが、後半部分の「トップマネジメントの調整負担が職能部門別組織に比べて大きくなる」が誤りです。
事業部制組織では各事業部に権限を委譲しておりトップマネジメントの負担は機能別組織に比べて小さくなります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢イ:誤りです。範囲の経済の追求に適しているのは「マトリクス組織」になります。
よって、この選択肢は×です。

選択肢ウ:誤りです。前半部分の「トップマネジメント層の下に、生産、販売などの部門を配置する組織形態が職能部門別組織(機能別組織)」までは正しいですが、後半の「各職能部門はプロフィットセンターとして管理される必要がある」が誤りです。
経理、人事、総務部門などの間接部門はコストセンターとして管理されます。
よって、この選択肢は×です。

選択肢エ:誤りです。前半部分の「マトリックス組織では、部下が複数の上司の指示を仰ぐ」まではマトリクス組織の特徴としてよく挙げられる状態であり正しいですが、後半部分の「機能マネジャーと事業マネジャーの権限は重複させておかなければならない」が誤りです。
権限を重複させておくとワンマン・ツーボスになりやすく命令の重複で業務に混乱を招くため、権限の重複はむしろ避けるべきです。
よって、この選択肢は×です。

選択肢オ:その通りです。ライン組織は命令の一元化の原則を貫徹する組織形態となっており、責任と権限が包括的に行使される形態となっています。
よって、この選択肢は〇です。

以上から、正解は選択肢オとなります。

 

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